コロナ禍で、、、

さて、まずは近況報告をいたします。
今年2月下旬から、コロナ禍の影響で私たちの生活は一変しました。そして、私たちが日常だと思っていた日々が、如何にかけがえのないものであったと痛感させられる時間となりました。
妙善寺においても3月以降の行事はすべて中止とさせていただくなど、少なからず影響がありましたが、おかげさまで色々と新たな取り組みや、今後に向けて考えさせていただく期間をいただきました。

飲食店のデリバリー始動

そのような中にあって、私のまわりで特に苦境に陥っていたのが飲食店の皆様でした。自粛期間中は、売り上げが９０％以上減って、家賃や人件費などを支払うと大赤字で、もうやってられない。
なんとかテイクアウトやデリバリーに活路を見出そうとするも、急ごしらえでは難しく、特にデリバリーにおいては、土地勘もなく道に迷い、かえってお客様にご迷惑をかける。。。そんな悩みを、打ち明けてくださったのが先日「ビストロMYOZENJI」を取り仕切ってくださった「ぼばる」の高尾さんでした。

無償で鳥栖の飲食店のテイクアウト＆デリバリー対応店を集めたサイト「Tottoto（とっとっと）」を運営するなど、何とか苦境にある飲食店を盛り上げたいとおっしゃる高尾さんにこころ打たれ「私にできることは協力します！」と、愛車のオートリキシャとともに、デリバリーのお手伝いを始めたのが４月中旬でした。
　

お坊さんとデリバリーって相性抜群！
これは、おもしろそう。。。。

やってみるとデリバリーとお坊さんの相性の良さに驚きました。お坊さんって人一倍、土地勘があるのです。これは地元に限ったことですが、お盆参りや日頃の月忌参り、ご法事など多くのご門徒様宅を訪問することで、地域の地理が身についているのですね。
　そんなことから他のお坊さんにも声をかけて、一緒にデリバリーのお手伝いをやることに。。。人呼んで「O.D.P」（お坊さんデリバリープロジェクト）のスタートです。ご厚意でロゴマークまで作っていただきました。
　お寺のお仕事が一息つく夕方から夜にかけて、４月中旬より６月いっぱい、ほぼ毎日のことでしたが、「鳥栖の街にあったかい料理と笑顔をお届けしよう」を合言葉に「Tottoto」に掲載してある市内７店舗とタッグを組み、鳥栖の街を駆け巡りました。
　開始から２か月半、その間、私だけでも、のべ約２００軒ほどのご家庭にお料理をお届することができました。
　

なんと「ヒルナンデス！」出演！

そして、この取り組みは、多くのメディアにも取り上げていただき、新聞各社、サガテレビに始まり、NHKやテレビ朝日の全国ニュース、そして最後はなんと全国のお昼のあの有名番組「ヒルナンデス！」にも出演させていただきました！
各種取材はとても新鮮で楽しくも、緊張の連続でした。汗
メディア出演を機に、活動を知っていただいた方々など、いろんな方面からの励ましのお言葉をいただいたことが、活力となりました。ありがとうございました。

地域に根付くお寺を目指して

さて、終わってみればあっという間の時間でしたし、果たしてどれほどのお役に立てたのか、分かりませんが、私としては貴重な体験をさせていただき、学ぶことの多い時間でした。
今回学んだこともお寺の今後の運営に活かしながら、お寺の法務を疎かにしない程度に、これからも地域の中に根付くお寺になれるよう、できる限り地域貢献、地域への恩返しを心掛けたいと思います。
　
そして、最後に、まだまだ手のかかる小さな子どもを置いて、好き勝手させてもらう時間をくれた若坊守にも感謝です。ありがとう。